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市場拡大に向けてMEMS分野で国際標準を獲得

2009年4月20日

独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構
理事長  村田 成二

  NEDOは、研究開発成果の国際的普及及び市場の獲得のため、戦略的に国際標準化活動を推進しています。このほど、MEMS(※1)(微小電気機械システム)製品の評価法として、各種薄膜材料の疲労試験方法が、日本主導でIEC(※2)(国際電気標準会議)の国際標準を獲得しました。

  • 1  Micro Electro Mechanical Systems
    MEMSは、微小な電気機械システムを示し、電気要素と機械要素を1つの基板の上に組み込んだデバイス・システムのことです。身の回りでは自動車エアバック用センサやインクジェットプリンタのヘッドに既に利用されています。
  • 2  International Electrotechnical Commission
    IECは、電気技術分野の国際標準化機関です。なお、ISOは電気技術分野、通信分野を除く全分野の国際標準化機関です。

1. 概要

  MEMSはシリコンなどの半導体基板上に3次元的可動構造体を利用したセンサやアクチュエータを形成する技術で、機械の小型化・集積化を図れることが最大の特徴です。このMEMS技術の進展により、デバイス・センサ等様々な分野のMEMS製品が誕生し、快適・安心・安全な社会の構築に向けて貢献しています。従来のLSI は、固定された基板の電気信号のみを処理するのに対して、MEMSでは、上下左右に可動する薄膜(厚さ数μm以下)のバネ材などの機械的特性も信号として処理します。そのためLSIの機能に加え、機械的な耐久性・強度なども要求されます。しかし、今まではそれらの製品評価法が確立していませんでした。そのため、多数回変形する薄膜の疲労寿命の評価ができなかったり、信頼性のあるデータに基づく製品設計や品質保証ができないなどの問題がありました。そこで、ミクロンサイズの各種薄膜材料の機械的な特性計測評価を可能とする疲労試験方法を世界に先駆けて開発し、その試験法をIECに提案し、日本主導で2009年4月9日に国際標準を獲得しました。
  この国際標準の効果として、薄膜材料開発の観点では疲労特性の正確な評価が可能となり、材料疲労評価技術の重複開発を回避できます。またこの材料を使ったMEMS製品は、信頼性のあるデータの取得に基づく製品設計が可能となり、適正な信頼性品質を確保できます。その結果、製品競争力が向上し、MEMS市場拡大に寄与できます。2015年度の世界市場予測ではMEMS分野は2兆4,000億円とされていますが、このたびの国際標準の獲得により更なる上乗せも期待できます。

2. お問い合わせ先

(本プレス発表の内容についての問い合わせ先)
NEDO  機械システム技術開発部 渡辺、金山
TEL 044-520-5241

(その他NEDO事業についての一般的な問い合わせ先)
NEDO  広報室  坂本、萬木(ゆるぎ)、山本
TEL 044-520-5151